冷凍できる野菜と栄養価について|ズボラママのための冷凍術
働きながら毎日どんなに忙しくても、家族の健康も考えて、できるだけ野菜も多くとれて栄養たっぷりの食事をきっちりつくることができる・・・というのは理想ですが、現実は、ついついお惣菜や冷凍食品に頼ってしまったり、外食してしまったりと、日々罪悪感を抱えた働くママが多いのではないでしょうか?
ということで今回は、ズボラママでも栄養たっぷりの食事の準備を可能にする、野菜の冷凍活用術をお伝えしていきます。
1)野菜は冷凍すると栄養価はどうなるの?
まとめ買いして、野菜を冷凍してストックしておけば、ラクちんです。といっても、野菜って冷凍すると栄養はどうなるんでしょう?やっぱり冷凍野菜だけじゃなく、生野菜だって食べなきゃだめかなという気もしますよね。
でも、そんなことないんです。野菜というのは、収穫した時からどんどん栄養価は下がっていきます。獲れたての朝もぎ野菜などは、栄養たっぷりですが、そこからどんどん劣化していくのだそうです。野菜毎に、また保存方法によっても、その劣化の速度はそれぞれ違いはあるにしても、ほとんどの野菜が多かれ少なかれ収穫後から品質が落ちていくのです。
じゃあ、野菜は冷凍してしまうともっと栄養がなくなっちゃうの?
いいえ、実は野菜の栄養は、冷凍することによりほぼそのままキープすることができるの。日本冷凍食品協会では以下のように回答していますよ。
冷凍野菜などは、旬の時期に収穫して急速凍結していますが、旬の時期の栄養もほぼそのまま保つことができるので、時期によっては生鮮のものより栄養がある場合もあります。
ただし、家庭の冷凍庫は開閉が頻繁で温度変化が起きやすいので、購入後2~3ヶ月を目安に使い切りましょう。
『引用;https://www.reishokukyo.or.jp/kanchigai-reishoku/』
また、横浜国際大学、渋川祥子らは「家庭における野菜の低温保存に関する研究」で次のように説明していますよ。
冷凍可能な野菜について、冷蔵保存の野菜と品質を評価したところ、冷凍保存は冷蔵保存に比べて栄養価の低下は少なく、長期保存が可能であった
『参照;https://ci.nii.ac.jp/els/contents110005998824.pdf?id=ART0008110568』
つまり結論としては、野菜は冷蔵するよりも冷凍したほうが栄養価が維持できるということなのです。新鮮な野菜を買ってきて、それをできる限り急速冷凍して早めに使い切るということを心がければ、だらだらと冷蔵庫で保存している生の野菜よりも、よっぽど栄養は保つことが出来てしまうのです。
知らなかった~!じゃあ、野菜をまとめ買いした時は、早めに冷凍したほうが栄養が残ったままってことなのね!
その通り。だから、1週間分まとめて食材を買ったりした場合は、野菜は切ったり軽くゆでたりして冷凍しておくと、調理時間の短縮にもなるし、栄養もキープできて便利なの。具体的にどうやって冷凍すればいいのか、冷凍に合う野菜などについてを説明するわね。
2)冷凍できる野菜と冷凍方法|基本的な野菜の冷凍方法
野菜の栄養や食感などを保つための、基本的な冷凍テクニックについてお伝えしていきます。
基本の冷凍テクニック
1、できるだけ急速に冷凍すること
野菜の栄養価を下げないために、最も大切なことは、「できるだけ急速に冷凍する」ということとなります。急速に冷凍する方法は、冷気の伝導の良い金属製のトレイに乗せて凍らせる方法が一般的です。アルミホイルに包んで冷凍するのも効果的です。と、わかってはいるのですが我が家では週末にドサッと野菜をゆでたり切ったり一度に下処理をするので、量が多すぎるため、いちいち金属トレイに乗せるという工程は省いてしまっています・・・。
2、空気をしっかり抜くこと
空気が残っていると、食品は酸化していきます。また、扉の開閉など温度変化の多い冷凍庫では、空気中の水分なども影響して、さらに食品の劣化が早まってしまいます。なので、できるだけジップロックなどでぴったり密封を心がけ、真空状態に近くするようにすると良いです。
3、日付と野菜の種類を書くこと
冷凍した野菜は種類にもよりますが、冷凍して後から見ると、予想外にそれが何だか分からなくなるということが起きます。先日ジャガイモの冷凍だと思って解凍したら豆腐だったということもありました。やはり種類は書くようにした方が良いと思います。ついでに日付も書いておくとさらに良いと思います。冷凍した時はこれくらい覚えていれるだろうと思うのですが、やっぱり「これはいつのだ⁉」というのも時々でてきます。長ネギなんかの小口切りは便利で長い間の冷凍にも耐えてくれるため、逆に忘れ去られていつのものかもわからなくなりやすいです。
4、バラバラにして冷凍する。
いざ使うときに、全部くっついていると使いずらいですし、いっぺんに使わないといけないので、可能な限りバラバラに冷凍してからまとめて保存するという方法が良いですが、これも我が家では本当にできる限りです。解凍するときにくっついてても折れる部分でボキッと折って、適当に鍋に放り込むという具合です。
5、どの野菜を冷凍するか選ぶこと
冷凍に向いている野菜と不向きな野菜があります。
(1)ホウレンソウや小松菜など葉物
さっと湯どうししてから冷凍すると、あまり食感も変わらずとても便利です。
(2)玉ねぎやニンニクのみじん切り、長ネギの小口切り、ピーマンのスライス、ジャガイモ乱切り、サツマイモの輪切り、ゴボウのささがき、ショウガのスライス
個人的には、冷凍すると非常に便利な野菜です。炒め物やスープ、みそ汁などに使いたいときに、改めて準備するとものすごく手間がかかりますが、冷凍してあると調理時間がかなり時短になります。
(1)ニンジンやカボチャなど
茹でてから冷凍して、煮物やうどんの具やカレーの具には使いますが、結構食感は変わってしまいます。
(2)もやしやきゅうりなど
水分が多い野菜類は、冷凍して解凍するとかなりべちゃっとなってしまいます。
2)冷凍できる野菜と冷凍方法|我が家のズボラ冷凍テクニック
我が家では、冷蔵でどんどん栄養価を下げてしまうよりは、火を通せば多少は食感も気にならないだろうという考えのもと、基本的には買ってきたまんま、もしくはとにかく細かく刻んで何でもかんでも適当に冷凍してしまいます。
冷凍できる野菜のズボラ冷凍テク|トマト&ミニトマト
買ってきたら生食用以外はすぐに全部丸ごと冷凍庫です。解凍してしまうと、べちゃっとなり食感は生と全く違うものになってしまいますが、凍ったままのトマトは子供たちに大人気です。皮も剥かず、凍ったまんまただ切ってちょっとだけ塩と砂糖をふってそのまま食べます。デザート感覚でとても美味です。最初に面倒でなければへたをとっておくと食べるとき楽ですが、最初にとるほうが私は面倒なので、やっぱりそのまま冷凍庫へインして、食べるときに切れのいい包丁でサクサクカットするだけです。
冷凍できる野菜のズボラ冷凍テク|長ネギなど
先ほどもご紹介しましたが、買ってきたらすぐに小口切りにして全部冷凍します。推奨賞味期限は3~4週間で、我が家では1か月くらいはそのまま使ってしまっています。ラーメン、うどん、みそ汁など用途範囲が広いですし、生と遜色ないです。同様に、ニンニク、ショウガ、大葉など香味野菜や玉ねぎのみじん切りなども、生のままで切って冷凍しておくと、かなり重宝します。
冷凍できる野菜のズボラ冷凍テク|人参と大根も玉ねぎもキャベツもジャガイモも刻んで冷凍
刻んでそのままかもしくはちょっとだけ火を通して冷凍します。アクがついてあんまりきれいな写真ではありませんが、うどん、みそ汁、豚汁、鍋、煮物、オムレツの具、カレーの具なと幅広く活躍してくれます。ただし、食感は変わってしまいますが、スープ類なんかだときあまり気になりませんし、冷蔵よりも栄養価も高いので、重宝します。
冷凍できる野菜のズボラ冷凍テク|キノコ
キノコ類は切ってバラバラにして冷凍しておくのがポイントです。食感もさほど変わらず、煮物、お汁、鍋などさっと使えて便利です。冷凍の手間も簡単ですが、くっついたまま冷凍してしまうと、一度に使い切るしかなくなってしまいます。
冷凍できる野菜のズボラ冷凍テク|ブロッコリー
ゆでて冷凍しておくと何かと彩に使えて便利です。ゆでるときは、ブロッコリーも人参も大根も全部同じ鍋で次々ゆでると時短です。
家事時短・冷凍ズボラテクニックとしてのまとめ
とにかく我が家では、冷凍できそうなものはなんでもかんでも冷凍しています。具沢山みそ汁とご飯を朝に準備できれば、それだけで何とかなりますし、栄養面でもカバーできると考えています。夕食も具沢山スープとあったかいご飯があれば、おかずはお惣菜が重なってもあまり罪悪感を持たなくて済みます(笑)
ということで、今回の家事時短・冷凍ズボラテクニックのまとめです。
1・野菜は冷蔵よりも冷凍のほうが栄養価を維持できる。
2・切って冷凍した野菜で料理がかなり時短できる。
3・冷凍に向き不向きもありますが、とりあえず野菜はまずなんでも冷凍してみればよい。